22年間


社会人になって22年。最初の勤め先は横浜市の不動産会社で、親会社のゼネコンが建設した分譲マンションを直販する部署だった。

1週間前にその時から使っていた電卓が壊れた。入社した当時に上司から、お客さんの目の前で使う電卓にはこだわれと言われ、9,000円で購入したカシオ製のものだ。

当時の労働環境はそれは厳しかった。今で言えば完全なブラック企業で楽しいこともあったがつらかった。そんな時間を一緒に経験し、その後の職場でもずっと使い続けてきた電卓は自分にとって戦友だった。

電源はソーラーでそのパネル部分が破断して調子が悪くなった。直せないか分解したら、悪化して電源が入らなくなった。

ついに壊れた...。翌日に落胆を引き摺りつつ動かない電卓を見ると右上に小さく白い文字で「TWO WAY POWER」とある。普段は目にしても頭には入っていなかった文字列。冷静に文章の意味を考えて、再度カバーを開けたら、電池がある。交換したら動いた。

そんなことがあったので、感謝を込めて電卓をきれいにした。買った日の気持ちが鮮やかによみがえった。


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